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【IT革命と算数と】  言わせとくえ〜…その13 支離滅裂乱文集より

 現在は小学生も数学が難しくなっている様ですが、私たちの頃はまだ、算数でした。ほとんど36たす87は?とか、1×1から9×9までを暗記して・・。最近でも、「9×7は?(9、7?)」と聞けば大概一瞬の「間」が有ってから《63》と答えます。笑いながら・・。そう、瞬間にしろ頭の中で《7×9(7、9)》とひっくりかえして考えるのです。大体小学生の頃の算数なんていうのは、そんなところでしょうか。みなさんは如何でしょう。ところで、《IT革命》との関係なんですけれど、これは《例え》として関係するお話なのです。

 実は、日本の政治が今とても「恥ずかしい」のです。先日のサミットの時から、その思いは倍増しました。『日本はこれからIT革命で、進む』と、各国首脳に演説をぶった方がいたそうなのです。そのご本人も急きょアシスタントにコンピューターを習ったそうです。そうして、《IT革命》の始まりです。暫くして各所からITの付いた予算案が多数出されました。もう、とても空恐ろしい思いに精神が震えてしまいました。

 なぜかといいますと、すでに微分や積分など使いこなしているような外国の人たちを前にようやく《かけ算》をならったような状態で、数学のなんたるかを演説したような事と同じに感じるからです。

 長唄で言えば、入門3ヶ月で二人椀久や船辨慶を弾く様なもので、おまけに長唄のなんたるかを、我々を前にして語ってくれているようなものです。

 軽薄のそしりは免れません。

 まだ、ITの深部にどのような世界が広がっているのかは、私も知りません。しかし、危惧する傾向も多数出てきています。他のサイトで警鐘も述べました。その、訳のわからない茫漠としたITの現在を知ってか知らずか・・・知らずに決まってるが...それを事も無げにしゃあしゃあと一国を代表する人が世界を相手に言っているのです。

 あの方に恨みはありませんし、以前は「可愛らしい(失礼)」ようなところも有ったりして好感すらありました。が、その行動がとても恥ずかしいのです。兎に角恥ずかしいのです。

 危惧を感じていると案の定またぞろ「IT」を冠せれば何でもアリの事柄が陸続と沸き上がってます。我々の演奏会などで「冠事業」などという、名前の冠をかぶせただけ公演などが有りますが、これではまったくの《冠予算》です。

 本当にIT革命するのなら《IT講習券》等という、背筋が凍えそうな、ばかな事は即刻止めにしてほしい。もったいない。もったいない。もったいない。本当に勿体無い。あちらこちらの国にやたらとお金を撒いたり、地域振興券だとか、もう、まるっきり『マンガ』。この《兆》をはるかに超える予算を考える人がこれでは、行く末の我が国の姿を想像したくない。若い人々はエネルギーを政治に向けてほしい。私個人は幸い?人間の寿命の関係で100年後の日本を実際に見ることは無いけれど、これからの人たちが可哀想。ど〜〜〜にかして、何とかしてあげたい。

 こんなことを言えば唇寒しかもしれないが、本当に心配しているのです。政治的打算と自己保身と既存権益に流されることなく、少しは先見の明を持った政治をしいてほしいのです。

 政治家や官僚は、とてつもなく頭がいいんでしょう?ところで、精神的な成長と哲学は?・・・・・・

 『権力を持ったらおごらず』これをお願いしたい。

00.09.22

Kineya Tokue