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吉祥寺第一ホテルで行われた『杵徳会』のご報告

長唄の演奏会はホテルではほとんど行われません。

杵徳会は、とかく忘れられがちな邦楽を、「お客様」が身近に楽しんでもらうための工夫が盛り沢山の会です。

それでいながら、伝統を大切に守っています。

日本人の繊細な感性が生まれ育んできた邦楽は、少しの工夫(費用も節約&アイディア)でとても楽しく理解できるものです。

わかればたのし日本の心。(即席標語)

「鶴亀」演奏風景



 このように、唄の人を先に紹介するしきたりになっています。(縦書き)

 最初に書かれているのが「タテ」と言い主役。次が「ワキ」続いて三枚目・四枚目………。

 鶴亀を例にしますと、唄のタテが杵屋徳奈。三味線のタテが市丸勝仁となります。以下上記のように順繰りに呼びます。

 最後の人はタテと同格のような人が座った場合など、特別な呼び方で言う場合も有ります。「トメ」または「巻軸(かんじく)」と言い、とても大切な場所になっています。

 邦楽では、通常「指揮者」がおりません。人数が増えますと全員がピタリっと揃うのには相当の技量が必要です。

 大勢で、高い演奏を求める時、最後の演奏者は大変演奏しずらくなります。そのような場合の呼び方です。「巻軸」と言うのは掛け軸に巻いてある「軸」という意味で、重いしっかりした軸ですと、巻物を掛けた時に、端がまるまらず、どっしりと安定するところから、そのように呼ばれています。

 杵屋徳衛の母も登場する「昔からの演奏会」へちょっと寄り道したい方は、この指とーまれ(ゆび)